定年おやじの徒然散策

ついに60歳となりました。定年後のシニアライフを紹介します。

「60歳からの新・幸福論」(曽野綾子+田原総一朗+弘兼憲史ほか)に共感したこと【読書感想】

『60歳からの新・幸福論』(曽野綾子田原総一朗+弘兼憲史+菊池和子ほか、宝島社)は、現在、高齢期の人生を生きる文化人・知識人13人に老後の生き方などの想いを聞いたインタビュー集でした。

皆さんの共通点として、60歳を大きく超えても現役として誇りをもって仕事を続けていること。60歳で定年退職した私とは状況が大きく異なるが、その中で、印象に残った言葉を以下にいくつか。

  • 曽野綾子)作家として書く仕事は(プロの)道楽。どれだけその仕事に時間をかけようとも、かけた時間の長さに比例してお金をもらうわけではない。家事でも、家の前の道を掃くことでも、その時その時に、精一杯のことをする。どんな仕事でもプロフェショナルを目指すべき。プロであり続けたい。
  • 田原総一朗)たとえ60歳を過ぎても、70歳になろうが80歳になろうが、自分のやりたいことは探そうと思えば探せる。好奇心が湧くことには、分野を問わず、何でもチャレンジするつもり。「死」とは、好奇心が湧かなくなり、仕事からも遠ざかっちゃうこと。
  • 弘兼憲史)漫画を待ってくれている読者がいるから(仕事を)続けられる。誰かの役に立ちたい、誰かに喜んでもらいたい、というのは人間の本能。それが生きがいとなる。それが自分の好きなことなら最高。
  • 志茂田景樹)「自分でできる範囲」でチャレンジを続けていきたい。80歳になるのを機に、今考えているチャレンジは「自由に小説を書く」こと。若いときは、売れること最優先で、ステレオタイプ的に小説を量産していた。これからは、本来の小説を書く楽しみを味わっていきたい。
  • (鈴木秀子)人間の幸せとは、 苦しみや哀しみの背後に潜んでいるもの。様々な困難と向き合い、それらを乗り越えていくその先に、本当の喜び、幸せが待っている。困難を乗り越えることで、進化、成長していく。それが人間に組み込まれた「本能」。自分がそれまで触れていなかった新しい世界に足を踏み入れていくことが、老いてなお生き生きとした自分をつくる。
  • 池田清彦)年を取ると「ワクワク感」がなくなる。健康寿命を延ばすには、例えば難解な本にチャレンジするなど、頭を使うこと。自分と違う意見を見つけて、著者と架空の論争をしていると脳が鍛えられる。
    年取っても楽しいと思えることで、最終的に残るのは「人に褒められること」。

いずれも私が共感できた、記憶に残しておきたい先輩方の言葉。
皆さん、仕事を趣味のように楽しんでいる。仕事を辞めた自分にとっても、セカンドライフを楽しむうえで参考になる言葉の数々。


私のセカンドライフのモットーは、「楽しく挑戦」、「人の役に立つ」、「成長する」。
今挑戦している、「英会話、ピアノ、料理、ブログ」はいずれも「人の役に立つ」ようなレベルではないが、将来何らかの形で人の役に立ったり、人に喜ばれるようなレベルまで成長することを夢見て楽しんでいる。

(本書のお気に入り度 ★★★☆)