定年おやじの徒然散策

ついに60歳となりました。定年後のシニアライフを紹介します。

読書感想:「絵巻で見る・読む徒然草」(島内裕子監修)を読んで

先週、図書館で借りてきた『絵巻で見る・読む徒然草』(島内裕子監修、朝日新聞出版)は、鎌倉時代末期の古典文学「徒然草」と江戸時代初期の絵画が同時に楽しめる大人の絵本のような魅力的な書籍であった。

この本では、「徒然草」の原文とその超訳(上野友愛、サントリー美術館学芸員)に加え、絵師の海北友雪が書いた「徒然草絵巻」(サントリー美術館蔵)とその解説が同じページに掲載され、また、徒然草の内容を、「対人関係の在り方」、「教養と振る舞い」、「理想のライフスタイル」、「心の在り方」、「人生の生き方」の5種にカテゴライズしていて、とても読みやすく工夫されていた。
兼好の原文からは鎌倉時代、友雪の絵巻からは江戸時代の、それぞれの時代の皇族、官僚、庶民などの生活様式も垣間見ることができた。

会社員のときには関東に住んでいて、40歳を超えたあたりから絵画に興味を持ち始め、特に印象派の画家が好きで、時々東京都の色々な美術館に足を運ぶようになった。西洋画を楽しむには、ギリシャ神話とか聖書の知識を身につければより深く堪能できるだろうと感じていたが、日本の絵画も「万葉集」や「源氏物語」などの古典文学の内容を表現した作品が多数あるのではと気付いた。

今までは、日本画といえば北斎や広重の浮世絵を楽しんでいたが、今後は古典文学に関連した絵画にも興味を広げてみようと考えている。

また、自分の経験や想いを書き綴っている自身のブログでも、将来的には文章と絵を併用して表現できたら楽しさが広がるようにも感じた。定年退職して時間はたっぷりあるので、いろいろなことに興味を持って知識を増やし、セカンドライフを楽しんでいきたいと思う。