定年おやじの徒然散策

ついに60歳となりました。定年後のシニアライフを紹介します。

「絵を描く」ことは人生を豊かにする?

先週、図書館で借りてきた養老孟司さんと南伸坊さんの『老人の壁』(毎日新聞出版)という本の中で、定年後の趣味を考えるうえで参考にしたい話が載っていた。それは、「老人は絵を描こう」という内容であった。

養老さんの趣味が昆虫採集であることは知っていたが、毎日、虫の絵を描いているとの話が興味深かった。養老さんのいう「絵を描く楽しさ」を簡潔に抜粋すると、「絵を描こうとすると丁寧に見るから色々なことがわかる。虫をやっていて一番面白いのは発見。発見って自分が変わること。見つける前の自分と、見つけた後の自分は別の人になる。」ということだった。

具体的には、虫の写真を撮ってそれを絵に描くという。「普通の人は写真を撮って安心する。自分で見たと思うけれども実際は全然見ていない。自分が知らなかったところに行き着けば、自分が変わり、世界が突然変わってしまう。それを覚えると年を取らない。なぜなら、しょっちゅう生まれ変わるから。」

私は旅行が好きで、旅先で素敵な風景や建造物を見つければ、デジカメで写真を撮って楽しんでいる。ただここ数年、撮った写真はSDカードに保存したままでプリントアウトしなくなり、写真を見返す機会が減っていたのが気になっていた。
今年からは、撮った写真をゆっくり眺め、お気に入りの写真を見つけて絵に描き起こすことをやってみようと思う。

これを定年後に初めて迎える新年の抱負の一つとしたい。